レトロ空間で本格的なカートを楽しむ!北見富士カートサーキット

オホーツク観光大使・ラウフェンくかです!

皆さん、レーシングカートを運転したことはありますか? 子供の頃にゴーカートに乗ったことがあるという方は多いと思いますが、レース用のカートにも乗ったことがある方はあまりいないかもしれません。

今回はそんなレーシングカートを気軽に楽しめる、「北見富士カートサーキット」をご紹介します。私も大好きな場所で、laufenのオホーツク方面でのライブが終わったあと、札幌に戻る途中によく寄るんですよ!

レトロな看板が立ち並ぶ、のどかなカートサーキット!

北見富士カートサーキットは、北見市留辺蘂町の滝の湯地区にあります。札幌や旭川方面からだと、石北峠を超えてから少し進んだ場所にありますが、道路から看板が見えるのでわかりやすいです。

駐車場に車を停めてからサーキットに向かう途中にはこんな看板が。

なかなか年季が入っています。
その先には料金や営業時間等の説明が書かれた看板が立っています。

料金は1周200円、3周500円、7周1,000円と、とてもリーズナブル!

営業時間は「AM10:00~日没」と書かれていてとてもワイルドですが、その下には「AM9:00~日没」という表記の別の看板も……。どちらが正しいのかわかりませんが(笑)、日没に営業が終了するのは間違いなさそうです。(日没は春・秋17:30、夏18:30頃が目安)

使用目的の一部には「モータースポーツに対する知識、技術の向上のみならず、人間形成の一助とする事を目的とする」という素敵な言葉も書いてあります。

サーキットに入ると受付のおじさんがいるので、何周走りたいかを伝えるとカートを用意してくれます。

10歳以上で、身長が130cm以上であれば誰でも乗ることができますが、10歳以下の子供でも保護者の方と相乗りであれば乗れるそうです。右足でアクセル、左足でブレーキを踏み、ハンドルを操作するだけなのでとても簡単!

▼見た目はボロボロですが、ちゃんと走ります

レーシング用のカートということで、速いものだと時速110kmも出るものがありますが、安全面も考えて中・上級者向けのカートは最近はあまり出していないとのこと。

それでも初心者用のカートで時速60kmも出るので、普通のゴーカートの速度が時速20~30kmぐらいであることを考えると十分に速いですよね。

しかもカートは普通の車と比べて座る位置が低いのと、目線も地面に近いので体感スピードは実際のスピードの2倍~3倍と言われているんです。おそらくこれが、私がカートに夢中になった原因だと思います。とにかく気持ちがいいんです!

▼コンタクトレンズをつけている場合はサングラスを貸してくれます

コースは全長500m、最大直線120m、幅員8~10mと、短めでシンプルではありますが、だからこそ奥が深く、何周もしているうちに少しづつ早く周れるようになっていくのが面白いです。一人でももちろん楽しめます。

サーキットには年季の入ったものが沢山置いてあり、それがまた独特の味になっていますが、いろいろ謎が多い場所だったので受付のおじさんにお話を伺いました。(※ご本人の希望で、お名前は「ゴーカートおやじ」と表記します。)

▼使っていない車を有効利用

▼レトロ感あふれる建物(「牛乳ようかん」という看板も)

史上初!? ゴーカートおやじさんへのインタビュー!

―― ここのサーキット場はいつごろからやっているんですか?

ゴーカートおやじさん(以下「ゴーカートおやじ」):34年ぐらい前でしょうか。私の生まれは北海道でしたが、学生時代からはずっと本州にいたんですよ。ここを作ったのは兄だったのですが、色々事情があり手伝うことになりしぶしぶ帰ってきて……それでも1、2年ぐらいしたらまた本州に戻るつもりだったのですが、カートにハマってしまい、だんだん常連客も増えてきたのでやめられなくなってしまいました(笑)。

―― お兄さんから受け継いだものだったのですね! 元々カートのことには詳しかったんですか?

ゴーカートおやじ:いえ。でも、元々エンジニアになろうと思って勉強していたことがあるので、最低限の知識は持っていました。あとは本とかは一切読まず全部体で覚えましたね。どこをいじったら壊れるとか、色々試してました。

▼丁寧に乗り方を教えてくれるゴーカートおやじさん

―― 今はどんな年代の人が遊びに来るんですか?

ゴーカートおやじ:昔はレーサー志望の若い人がいっぱい来ていたのですが、今は30代、40代のお客さんが多いですね。札幌から毎年来る団体のお客さんは、多分平均年齢55歳ぐらいだと思うのですが、まるで少年に戻ったように一生懸命競争をしています。子供や女性も来ますね。あと最近は香港からのお客さんも来ました。珍しかったので、「よくこんなところわかったね?」と聞いてみたのですが、インターネットで他の人が紹介しているのを見て来たそうです。私は何も宣伝等していないのですが、みなさんが勝手にインターネットに載せてくれているみたいですね。

―― 大会とかもやっているんですか?

ゴーカートおやじ:毎年本格的な競技レースを一回は開催しています。ここは北海道のカートの開拓地みたいなところだったので、他に場所がないから昔の大会は全部ここでやっていましたが、札幌や旭川方面にサーキット場ができたり若い人が減ったこともあり、昔に比べると回数は減りましたね。

▼停止の合図に気づかず走り続けるCuka(笑)

―― カートレースの魅力ってどんなところでしょう?

ゴーカートおやじ:だいたい一周のタイムがコンマ3秒~5秒以内くらいの差の人達が競争して遊ぶので、一瞬の運転ミスや流れで順位が変わったりして、そのせめぎあいが面白いと思います。カートを完璧に乗りこなすということはなかなか難しいんです。そして、これが1秒以上差がある人達だと競争にならない。コンマ5秒だと速い人がミスしても巻き返されるから、実際はコンマ3秒ぐらいですかね。

―― そんなにわずかな差の中での勝負なのですね!? レンタルカートは全部で何台あるんですか?

ゴーカートおやじ:表に出ているのは9台くらいで、あと5、6台はしまってあります。スピードの出るものは、本当にきっちり乗ることのできる人にだけ乗ってもらっています。今はあまりないですが、昔は免許取りたての人に運転のことをアレコレ助言したらムキになってしまい、カーブを曲がりきれずコースから外れて落ちちゃうというケースが結構ありましたね(笑)。今でもたまに女性で落ちる人はいますけど、そういう時は自転車をこいでそこまで迎えにいきます。

―― 先程運転中に落とし物をしたお客さんにも、自転車を貸し出していましたよね(笑)。こちらのサーキット場で心がけていることはありますか?

ゴーカートおやじ:ケガをさせない、カートや他のものを壊さない、あとは草刈りをしっかりやる。この3つですね(笑)。本当に面白いから、健康にいいからやっているだけで、年を取ってお客さんが減ってきて、ひっそりやめれればいいかなと思ったけど、逆にちょっとずつ増えるものだから、なかなかやめられないんですよ(笑)。商業ベースに振り回されると、どんどん新しいものが出てきて話にならないので地道にやっています。でも最近はコンピューターをつけたCDIという点火装置があって、時代の流れもあり導入しているのですが、基本カートのどの部分が壊れても自分で直せるのですけど、こういうのはバラして直せと言われてもわからないので、新しいものを買うしかないんです。

―― 地道に営業されているからこそ、独特な魅力があるんですね! のどかな雰囲気もとても好きなので、また遊びにきます!

ゴーカートおやじさんは、最初お会いした時は少し怖い印象がありましたが、お話してみるととってもきさくな方で、運転にもいろいろとアドバイスをくれます! まわりは自然豊かな場所で、レトロなものも沢山残っているので、気分転換、ストレス解消にもおすすめですよ!

カート場の側には、源泉100%かけ流しの天然温泉「塩別つるつる温泉」や、少し北見市街側に移動すると以前ご紹介した北の大地の水族館や、おんねゆ温泉、ファミリーレストラン エフなどもありますので、是非そちらにも寄ってみてください!

北見富士カートサーキット
所在地:北海道北見市留辺蘂町滝の湯
電話:0157-45-3036
営業期間:4/20頃~11/3
営業時間:10:00(9:00という表記もあり)~日没(春・秋17:30、夏18:30頃目安)
休業日:当日の降水確率が50%以上の雨天日 ※コースが乾いたら営業再開するので、「只今営業中です」の留守電が繋がれば営業中
料金:1周200円、3周500円、7周1,000円 ※持ち込みは要お問い合わせ
対象年齢:10歳以上・身長130cm以上(10歳以下でも保護者と相乗り可)

写真・動画撮影:克(laufen)

Cukaがボーカル担当の音楽プロジェクトlaufen
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