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室蘭夜景を彩る工場を知ろう!工場プロフィール

編集部
Written by 編集部

事前に知識を蓄えておくと、夜景観賞も楽しくなるはず。室蘭港にひしめく主な工場のこと、室蘭工場地帯の歴史をある程度学んでおきましょう。


室蘭はその特異な地形ゆえに、港としての役割を担ってきました。1600年頃に松前藩がアイヌとの交易をするため絵鞆場所・運上屋を設置し、室蘭の歴史が始まりました。1872年には崎守町に室蘭海関所を設置。函館から室蘭を経由して札幌に至る「札幌本道」の掘削や、室蘭~岩見沢間の炭鉱鉄道敷設といった陸上交通のほか、函館や青森を結ぶ海上交通の要所としても発展しました。

そんな室蘭が工業地帯としての歩みを始めるきっかけとなったのは、明治時代における製鉄所や製鋼所の開設。日本製鋼所室蘭製作所、新日本製鐵室蘭製鐵所が設立され、主に「鉄のまち」として発展を遂げてきました。戦時下は軍用生産でしたが、戦後に製鉄所・製鋼所のほか、函館どつくといった造船所、日鐵セメントやJX日鉱日石エネルギーといった近代工業も進出し、関連中小企業も合わせて道内屈指の工業地帯となって現代に至っています。

日本製鋼所室蘭製作所

株式会社日本製鋼所室蘭製作所は、茶津町14番地にある敷地面積約113ヘクタールの製作所。歴史的にみれば、1907年に海軍影響下で北海道炭礦汽船株式會社とイギリスのアームストロング・ウイットウォース會社とビッカース會社の3社が共同出資して設立、国内でも二番目に古い製鋼所です。

世界最大級の14000トンプレスである熱間自由鍛造水圧プレス、エレクトロスラグ再熔解装置等を有し、電力・原子力・船舶・石油化学等で使用する大型部材製造や特殊材料の精錬が可能で、一方で鍛刀所も現存しています。これまで、日本初の航空機用エンジン「室0号」製造(1918年)、風力発電事業(2006年)等を行ってきた実績もあり、世界的にも高い評価を得ています。

ビュースポット:測量山展望台、ナイトクルージング

新日本製鐵室蘭製鐵所

室蘭夜景を彩る工場を知ろう!工場プロフィール 新日本製鐵株式会社棒線事業部室蘭製鐵所は、仲町12番地にある新日鉄の製鉄所。敷地面積約417ヘクタール。1909年に噴火湾周辺の砂鉄、虻田鉄鉱石、道内炭を原料に道内初の近代的製鉄法で操業した国内3番目に古い製鉄所です。北海道炭礦汽船輪西製鐵場として設立されたため、1951年に現在の名称に変更されるまで「輪西製鐵場」と呼ばれていました。高炉・転炉・電気炉・鋼材圧延設備を有し、鉄鉱石から製品まで一貫して生産しています。

ビュースポット:測量山展望台、潮見公園展望台、ナイトクルージング

JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所

室蘭夜景を彩る工場を知ろう!工場プロフィール 室蘭工場夜景の中でもとりわけ異彩を放つ工場がここ、JX日鉱日石エネルギー株式会社室蘭製油所プラントです。白鳥大橋のたもとに位置し、長万部方面から国道37号線で室蘭に来ると最初に見下ろす、まるで宝石を散らしたような特徴的な工場夜景の一つとなっています。室蘭夜景を見るのに欠かせない工場の一つで、必ず訪れておきたいスポットです。

住所は室蘭市陣屋町一丁目172番地。敷地面積約101ヘクタール。1956年12月に竣工・操業し、1973年10月に道内最大の近代的製油所に。現在は1日あたり180000バレルの原油を処理する能力を有し、LPG、ナフサ、ガソリン、ジェット燃料、灯油、経由、重油などを製造。13000という非常に多くの保安灯が建造物を取り囲むように灯されているため、存在感があります。赤と水色の煙突の高さは180mあります。

ビュースポット:国道37号線沿い、白鳥大橋展望台、白鳥湾展望台、測量山展望台、祝津公園展望台、JX二鉱日石エネルギー室蘭製油所横、ナイトクルージング

日鐵セメント

日鐵セメント株式会社は仲町64番地にある新日鉄グループのセメント製造会社。新日鉄室蘭製鐵所に隣接した敷地面積約23ヘクタール。ポルトランドセメントや高炉セメントを製造・販売する富士セメント株式会社として1954年6月に設立されました。1970年に現在の社名になり、現在はセメント、モルタル、スラグ粉末などを製造、北海道と東北地方で販売する国内8位の会社です。

ビュースポット:測量山展望台、ナイトクルージング

函館どつく室蘭製作所

函館どつく株式会社室蘭製作は1937年に設立され、2008年に楢崎造船株式会社と合併、敷地面積約14ヘクタールを有します。白鳥大橋のたもと、祝津町1丁目128番地に位置しています。

ビュースポット:測量山展望台、祝津公園展望台、ナイトクルージング

白鳥大橋

室蘭夜景を彩る工場を知ろう!工場プロフィール 工場ではありませんが、室蘭夜景に欠かせない存在であるので、少しご紹介。陣屋~祝津間を結ぶ大橋です。長さ1380m、二本の主塔は海面上から高さ140m、基礎からの高さは陣屋側で127.9m、祝津側で131mあり、この主塔間の長さ(中央径間)は東日本最大の720mあります。

アンカレイジというメインケーブルを支えるコンクリート塊は縦33m×横43m×高さ47m、メインケーブルは1620m、直径47cmです。多くの船は通れますが、高さ約60mまで。風の強い室蘭なので、通常ありえない風速67mまで耐えられる設計だとか。

二本の主塔のライトアップ用投光機は、全部で88基つき、400ワットと1000ワットの2種類あります。二本のメインケーブルを渡る作業用手すりにも直径23cm×高さ32cm、13kgの無電極放電灯228個が取り付けられています。いまや室蘭になくてはならない存在になった白鳥大橋は、日本夜景遺産に選ばれています。

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