ダイヤモンドダストって何?発生条件は?どこで見られる?

ダイヤモンドダスト。きっと聞いたことあるでしょう。寒い冬の季節に見られる自然現象です。北海道では名寄・旭川・十勝・弟子屈町川湯温泉など内陸部で比較的よく観察されます。漢字では「細氷(さいひょう)」と書きます。

美しいといわれてきたダイヤモンドダストはどんな現象なのでしょうか。まずは動画(ムービー)で見てみましょう。

動画ではあまり実感できないでしょう。その美しい幻想的な光景は実際に体験してみないと感動できません。しかし、大発生するとなると、道内でも場所にもよりますが、年に数回あるかという程度になります。じゃ、実際にどんなときにダイヤモンドダストを見れるのでしょうか。主に、以下の条件が必要といわれています。

ダイヤモンドダストが発生する条件とは?

・とにかく低い気温であること。氷点下10度以下。
・無風(空気が澄みきっている)であること。
・晴れ・快晴であること。
・明け方、朝であること。
・湿度があること。
・視程が1km以上。

つまり、明け方がよく見られることになります。快晴で氷点下10度以下というのは一緒に生じることがあります。雲がないため放射冷却現象が生じ、地上の気温が急激に下がるからです。それで、見たいなら、天気予報で晴れの日の朝を見つけることが重要。

発生の規模もそのとき・場所によって異なります。例えば、2015年2月4日、上川管内では晴れ予報で、今季最低の冷え込みが予想されていました。当日早朝は快晴、気温も幌加内町で氷点下30度を下回り、ほぼ無風状態で、樹氷や川霧も発生しましたが、湿度が思ったほど高くなく、大規模な発生にはなりませんでした。つまり、低温・晴れ・無風が揃っていても、条件によっては満足に観察できないということになります。

時期としては1~2月が発生率が高いといわれています。地域別でみるなら、たとえば十勝の冬の気象は晴れの日が多く、気温も道内のほかに比べて比較的低いため、ダイヤモンドダスト発生に適しています。名寄市、旭川市は盆地にあり、道内でも有数の極寒地で、氷点下30度になることが多い地域ですので、よく見ることができます。人工でよければ上川町の「アイスパビリオン」なんてのもあります。

ダイヤモンドダストの仕組みは、大気中の水蒸気が冷やされて小さな氷晶となり、それがゆっくりと降る状態です。舞う雪のようですが、太陽の光に照らされてキラキラ光るのが特徴です。実際は晴れなのですが、雪に分類されるため、観測記録は「雪」となります。

ダイヤモンドダストの撮影方法

ダイヤモンドダストは肉眼で確認できますが、非常に小さく細かいため、それを撮影しようとすると至難の業です。モバイル端末で撮影してもはっきりとはわからないことが多いです。

肉眼でも見やすく、カメラでも撮影しやすい方法、それは、太陽の光が少し横から差し込んでくるか、太陽に逆行に近い方向を見ること(はっきりキラキラする角度があります)、そして、ダイヤモンドダストは白っぽいので、背景に木々や何か黒っぽいものがあること。これらを参考にすれば、ダイヤモンドダストのキラキラ感をはっきりと楽しむことができるでしょう。

氷霧

氷霧(こおりぎり)というのは、ダイヤモンドダストに似ていますが、霧が冷やされて凍り、小さな氷晶が大気中を浮遊する、舞うというのが特徴です。滅多に見られません。霧に分類されます。発生条件は以下のとおりです。

・とにかく低い気温であること。氷点下30度以下。
・大気が安定していること。
・視程が1km未満。

ダイヤモンドダストは極寒の地北海道ならではの自然現象です。北海道で是非一度その目で見ていただきたいです。