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 根室市の根室半島付け根付近にある太平洋の双子の島「ユルリ島">モユルリ島でなぜドブネズミが大量繁殖!? – 北海道ファンマガジン [ファンマガ]
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モユルリ島でなぜドブネズミが大量繁殖!?


 根室市の根室半島付け根付近にある太平洋の双子の島「ユルリ島」「モユルリ島」。ここは貴重な生物の繁殖地として知られていますが、なぜかドブネズミが大量繁殖し、生態系を破壊してきました。(写真はドブネズミの犠牲になってきた希少種エトピリカ)

 2010年10月2日に浜中町総合文化センター大ホールで開催された浜中シンポジウム「海の生物多様性を考える」の環境省釧路自然環境事務所「エトピリカ保護増殖分科会~エトピリカの現状について」で報告されたところによると、モユルリ島でドブネズミの駆除が成功し、同島からドブネズミをほぼ一掃できたことが発表されました。

 ドブネズミは害獣の一つ。モユルリ島・ユルリ島ともに合計数万匹ドブネズミが繁殖していたとされており、問題となっていました。なぜか。それは、エトピリカの貴重な繁殖地であったから。

 ドブネズミはエトピリカをはじめとする海鳥、卵や雛まで捕食するといい、国内における繁殖例が減少しつつありました。そのためドブネズミの駆除が急がれており、2009年秋までにドブネズミの毒餌をまいて駆除を行いました。2010年にはドブネズミが捕獲されなかったことからほぼ駆除に成功したと説明しています。

 しかし、なぜモユルリ島・ユルリ島に害獣のドブネズミが繁殖していたのか。そもそもドブネズミは両島にはいなかったのですが、1960年代にユルリ島に夏季限定の漁師用番屋があったため漁船などに乗って入り込み、やがて両島に流入。

 ちなみに、かつてキタキツネやエゾシカも入り込んだことがあります。どうやって入り込んだのかというと、流氷という船に乗って渡ってきたとされています。1994年にキタキツネ1頭が入り込むと、海鳥が食べられて生態系が破壊されました(同年駆除)。エゾシカは2001年に入り込んだといいます。

 生態系破壊に悩まされてきた両島ですが、エトピリカをはじめとする海鳥の貴重な繁殖地を守るための地道な活動が実を結ぼうとしています。

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