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鳴り砂と太鼓山で足踏みだぁ!

 海岸線の砂浜を歩くと、キュッキュッと軽い音がする……。それが「鳴り砂」と呼ばれ るものです。全国的にも多数存在していますが、もちろん北海道にもあります。 その代表は、室蘭市のイタンキ浜。室蘭地区唯一の海水浴場ですが、サーフィン のポイントともなっていて人気です。また、「日本の渚100選」にも選出されている 景勝地です。

鳴り砂の神秘~イタンキ浜

 イタンキ岬と地球岬の間にはさまれる約1kmの砂浜。鳴り砂の条件は複雑ですが 簡単に言うと汚れていないこと。この音は摩擦音ですから、粘土質の泥などが付着 しないでいること、砂の表面が傷がなくきれい(光沢)で丸みを帯びていて、大きさが だいたいそろっていることが必要です。もちろん海水もきれいであることが必要ですし、 土砂が流れ込んでこない場所であることも条件です。イタンキ浜では長石や石英粒 が多く、日本でも有数の鳴り砂です。また、市街地住宅街の目の前という立地での 鳴り砂では大変珍しいもの(実は日本唯一)です。

 アイヌの人たちはここを「ハワノタ」つまり「声ある砂浜」と呼んでいました。しかし現在 の地名の由来は、「イタンキ」つまり「椀」です。ここに食料を求めてきたアイヌの人たち が鯨岩を鯨と思い、岸に流れ着くのを寒い中待っていたら薪がなくなり、お椀までも 燃やしてしまったという伝説がもとになっていますが、定かではありません。

 現在は多少砂浜の汚染も進み、音が鳴る場所が少なくなってきていますが、室蘭 イタンキ浜鳴り砂を守る会によって保全運動が続けられています(気をつかってね)。


 もうひとつ、北海道には鳴り砂が存在しています。こちらは知名度もそれほどでは ないものですが、小清水町の小清水海岸。ちょうど小清水原生花園(小清水海岸 植物群落)のある砂丘にあって、そのうち3kmほどが鳴り砂です。

 以上の2つが北海道の鳴り砂として認知されています(※礼文華海岸・静狩海岸・ 大岸海岸=いずれも噴火湾=も鳴り砂ではないかと言われているようですが)。

太鼓山の神秘~ポンポン音鳴らしてみるべー

 太鼓山といえば山の地面を強く足踏みするとドンドンと音がする山のことですが、 厚沢部町の太鼓山がその一例です。山頂付近で強く足踏みするとドンドン地鳴り がするのです。つまり地下が空洞になっているということです。この山は約146mで、 展望台やスキーができるなど整備されているため行きやすい場所です(太鼓山祭り まである)。

 もうひとつ紹介したいのはポンポン山。面白い名前ですが、由来はそのまま、地面 を踏むとポンポンと音がするから。もうひとつの語源説としてはアイヌ語の「ポンポンヌ」 (つまり小さな各所から噴出している熱泉という意味)からきているようです。こちらも 地面の下が空洞であり、冬でも地熱で温かく、雪がない緑の景色です。標高360m の丘のような山なので気軽に森林浴やバードウォッチングが楽しまれています。ただし 熊が出ます。場所は弟子屈町川湯温泉

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