2005年度の国勢調査の結果はいかに?特に人口増減に関連して、速報データが北海道から発表されました。増減比率はいずれも5年前の国勢調査との比較対照。正式な統計結果は、後ほど総務省統計局から公開されるようです。
まずは、北海道全体の人口増減。1%減少というのは史上最大の記録だそうですね。男女別では男性が減少傾向。世帯数では増加しています。
人口総計 562万7422人
うち男性 267万4749人
うち女性 295万2673人
世帯数 237万9870人
お次は市町村単位で見たときの増減。全市町村の1割相当の23市町村で増加しているものの、他の大半の市町村は減少傾向。やはり札幌市の増加傾向は止まらず、一極集中が加速中。胆振にまで目を向けると、石狩~札幌~千歳~苫小牧まで連なる大都市流通連動ラインはすべて増加、ということになっています。増加した大都市は札幌市、石狩市、江別市、北広島市、恵庭市、千歳市(以上石狩)、苫小牧市、伊達市(以上胆振)だけで、支庁別で見ても石狩支庁のみ増加。
▼増加率が高い市町村:
1位:東神楽町(驚異的13%増加)
2位:虻田町
3位:音更町
4位:泊村
5位:北広島市
(音更町は帯広市のベッドタウン、東神楽町は旭川市のベッドタウン、北広島市も札幌市のベッドタウン、虻田町と泊村はすごい、意外なところで増加が……)
▼増加数が多い市町村:
1位:札幌市(全道の33.4%を占める一極集中の典型)
2位:音更町
3位:北広島市
4位:千歳市
5位:恵庭市
(音更町が増加率ともに健闘。札幌市とベッドタウンなど石狩の4市がほぼ独占)
▼減少率が高い市町村:
1位:音威子府村(驚異的20%減少)
2位:中川町
3位:初山別村
4位:利尻町
5位:赤井川村(5位でさえ13%減少)
(トップ4はいずれも道北の留萌・上川・宗谷管内)
▼減少数が多い市町村:
1位:函館市(1万1千人も減少)
2位:釧路市(1万人も減少)
3位:小樽市
4位:室蘭市
5位:旭川市
(いずれも市、しかも大都市。郊外ベッドタウンへの移動も大きい、予想されていたことだが函館市は中核市なのに30万を割っている)
▼総括:
石狩:町村を除く全市で軒並み増加中。中央区に至っては111%の率。ただし札幌市南区は減少。
渡島:函館市が減少、上磯町(現在北斗市)と七飯町(以上函館市隣接)、鹿部町が増加。
檜山:支庁別で最も減少(率92%)。全町減少。
後志:小樽市が減少、ニセコ町(スキーリゾート)や京極町が増加、そしてなぜか泊村が驚異的増加。
空知:全市町村で減少。
上川:旭川市が減少、東神楽町と鷹栖町と東川町(いずれも旭川市隣接)が増加。最北部で高減少率の町村あり。
留萌:全市町村で減少。
宗谷:全市町村で減少。
網走:全市町村で減少。
胆振:伊達市と虻田町(以上北の湘南エリア)、苫小牧市で増加。他は減少。
日高:全町で減少。
十勝:帯広市が減少、音更町と芽室町と幕別町(以上帯広市隣接)、更別村が増加。
釧路:釧路市が減少、全町村で減少。
根室:管内最大の商業地中標津町が唯一増加、他減少。
※2005年12月28日追記:全国全市人口減少率ワースト10発表。27日にまた速報値が発表されていますが、人口減少率の高い10市のうち半数にあたる5市がなんと道内の市という結果に。しかもそのすべては空知地方。1位歌志内市、2位夕張市、3位三笠市、5位芦別市、8位赤平市。すべて旧炭鉱都市ですね。(=朝日新聞)