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室蘭地方暴風雪、大規模停電発生で冷凍都市化、電柱や木ポッキリも

編集部
Written by 編集部

【室蘭市・伊達市・登別市・洞爺湖町・白老町・豊浦町・壮瞥町】 2012年11月27日の未明、胆振地方・日高地方の太平洋岸を中心にひどい暴風雪が襲った。室蘭市、えりも町、浦河町などで瞬間最大風速が40m近くを観測。瞬間最大風速39.7mを記録した室蘭市内ほぼ全域を中心に、伊達市、登別市、白老町、洞爺湖町でも停電が発生。周辺を合わせて3万世帯以上が停電との情報が入っている(最終的に56,000世帯)。これまでに経験したことのないほどの暴風雪に室蘭地方が大混乱、早朝から交通マヒが発生している。災害とも言える状況だ。9:00現在で分かっている被害状況を伝える(随時更新・訂正予定)。(写真上:室蘭市内のみゆきちさん提供・倒木。写真下は室蘭市内のAYAさん提供・車中から風下の様子)

室蘭市観光課によると、室蘭市役所の電話が不通になっておりほぼ機能していない時間帯があった。携帯電話からのウェブは通じる。現地からの情報発信は室蘭市観光課のツイッターFMびゅーが中心となっており、地元紙である室蘭民報はサーバーにつながらない状況。停電の影響で、日鋼記念病院、市立室蘭総合病院は外来受付を停止し休診とした。後者は入院中の患者には自家発電でまかなっている。商業店舗もほぼ営業できない状況で、大型スーパーではイオン室蘭店は営業できず、さらには非常に珍しいことだが日本製鋼室蘭製作所も休止している。コンビニエンスストアも同様だが、海岸町のローソンでは発電機で何とか営業を行っている。

学校に関しては、室蘭市・登別市の全小中学校と伊達市の7校が臨時休校、FMびゅーによると室蘭清水丘高校、北海道大谷室蘭高校など高校でも臨時休校扱いとした。室蘭高等技術専門学院ではフェンスが倒れた(室蘭市観光課)。伊達市開拓記念館庭園では倒木があり、立入禁止措置。観光名所である登別温泉街も停電した。

民家でも屋根がはがれたり窓ガラスが割れるなどの被害があった。暖房も付けられず家で暖をとることができない人たちの中には自家用車内で過ごしている人もいる。水元地区等特に雪のひどい地域では陸の孤島と化し、自宅待機を強いられている。屋外に出ないよう注意喚起がなされている。当日、ゴミ収集はほとんど行われず、室蘭市では基本的に水曜日まで、登別市では木曜日までごみ収集が行われない。ガソリンスタンドには列ができ、レギュラーが売り切れ、ハイオクしか提供できない店舗も出ている。

室蘭地方暴風雪、大規模停電発生で冷凍都市化、電柱や木ポッキリも 交通では、JR北海道が早朝から室蘭本線・苫小牧~長万部間、日高本線で運転を見合わせ、札幌~函館・室蘭間を結ぶ特急列車・寝台特急などに運休・部分運休やバス代行が発生した。踏切の遮断機が折れている個所もあるという。千歳市の新千歳空港では昼ごろに全ての離着陸を見合わせた。室蘭市内ほぼ全域の道路は信号機が動いておらず(点灯しておらず)、各地で渋滞が発生し、事故も多数発生。白鳥大橋は通行止めとなっている。道央自動車道も吹雪のため通行止め。

市内一般道では、イタンキ漁港付近の道路で電柱が倒壊・電線が垂れ下がり危険な状態であったり、通行できない箇所があることも報告されているほか、海岸町の海岸沿いの道路では電線が垂れ下がり、通行に支障をきたしている。絵鞆~測量山間、御前水町、港南中学校前の道路では木が倒壊し通行できない(室蘭市観光課)。こうした事情ゆえに、市内路線バスを運行する道南バスではほぼ全て運休状態。道の駅みたら室蘭は臨時休館とした。伊達市では、国道453号線が倒木の恐れありで壮瞥町まで通行止め。国道230号線の洞爺湖町、黒松内町の黒松内新道も通行止め。

9:00過ぎには室蘭市内で少しずつ電気が復旧してきたが、その惨状に、ツイッターでは「世紀末」「冷凍都市」との表現も飛び出した。もともと比較的雪も少なく風の強い印象のある室蘭だが、今回の暴風雪では多数の被害をもたらすこととなった。また、冬季間に広範囲の停電が長時間発生した場合及ぼす影響について今回の事例は参考になるはずだ。

暴風雪の室蘭市内の様子の映像 (C)Yasuko Kato


室蘭市のFMびゅーは自家発電で24時間体制のもと災害情報を放送し続けた。また災害ページを設けて随時更新した。ネット上において、室蘭市の公的な現地パトロール・詳細な確認情報を早朝から最も発信していたのは室蘭市観光課のツイッターアカウントだけだった(室蘭市公式アカウントは頻出せず)。23:00過ぎのつぶやきは以下の通り(引用)で、最後まで発信し続けた。
「なお、私のスマートフォンの電池残量も残り5パーセントとなっております。コンビニなどでは充電器が手に入りません。電池が切れるまで、情報をお届けします。申し訳ありませんが、ツイートが途絶えたら電池が切れたと思って下さい。」

登別幌別地区の停電復旧まで3日、避難所も開設

室蘭地方暴風雪、大規模停電発生で冷凍都市化、電柱や木ポッキリも 北海道電力は同日付のプレスリリースの中で、室蘭市内の電力復旧は順次行われているものの、登別市幌別地区に関しては依然として停電は継続中であると発表した。原因として、登別市片倉町幌別ダムに近い66kV幌別線の鉄塔1基が倒壊しているというのだ。この画像は北海道電力が27日に公表した現地の倒壊の様子である。さらに、電線が垂れ下がって高速道路にかかっているため、道央自動車道・登別東インター~登別室蘭インター間も閉鎖せざるを得ない状況であった。

高速道路は本日中に復旧したが、仮設の鉄塔を急きょ設置した上で登別市の一部地域の停電の復旧には最大3日要する(後に30日に復旧予定と修正)とされる。影響するのは1万世帯。そのため、移動電源車を派遣する予定だ。また、自衛隊派遣要請も行われた模様である。道は室蘭市、登別市、伊達市、豊浦町、壮瞥町、白老町、洞爺湖町の被災者に対し、災害救助法の適用を決定。

一方で室蘭市内の停電は順次復旧されている。室蘭市は18:00に市内小学校・会館等を避難所として開放した。登別・伊達両市でも避難所を開設している。日鋼記念病院では24時間ストーブを付ける無料サービスを実施している。ソフトバンクショップでも携帯電話の充電サービスを実施している。

室蘭市内では無料開放の私設施設も

室蘭市内中島町は停電せず、夜カフェ・レンタルスタジオの「Live cafe Soliste」(ソリスト=中島町1-24-11・わかさいも地下1F)では、緊急に市民向けに無料開放サービスを実施し、携帯の充電用に30個のコンセントを準備し開放、ドリンク提供、ストーブ共有等を朝まで行った。料理は提供していないが、携帯電話の充電のための利用者や、帰宅困難な女性ら約30人程度が駆け込んだ。翌日も18:00~0:00まで開放予定。

店主によると、普段の営業は中止し、電力提供店として専念。「普段応援してくださる方に感謝と共に、停電だけでもこれだけ大変になると痛感した。地域のために出来る限りのことをしたいと思って思いついたのがこれだった」と話している(一部抜粋編集)。このほかにも地元で電力や暖房の点で協力し合っているとの情報が多数届いている。

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