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これが船が誕生する瞬間!!「函館どつく」進水式を見に行こう!

これが船が誕生する瞬間!!「函館どつく」進水式を見に行こう!

【函館市】 陸上で造られた船が初めて水面に浮き巨大な物体から「船」へとなる瞬間を祝う「進水式」。今年で創業118年を迎えた『函館どつく株式会社』(本社・函館市)の進水式は、東京以北の造船所では最大規模のイベントだそうです。普段なじみの薄い造船所の敷地内にだれでも自由に入ることができる、船の誕生を祝うイベントに行ってきました。
※写真:発表前は船名が幕で覆われている。

数ヵ月に1回の貴重なイベント「進水式」

函館どつくによると、現在、年間6隻のペースで船が造られているそうで、進水自体は年間6回。しかし、船のオーナーの都合などにより、必ずしも進水式という形を取るわけではなく、年間で1回だけということもあるそうです。私が初めて訪れたのは昨年(2013年)8月。その時の高揚感をまた味わいたく、次回開催を心待ちにしていたところ開催情報が入り、2014年4月15日の進水式に足を運びました。

強かった雨足が開始時刻になると弱まり、空が次第に明るくなってきました。進水式では、「船の名前発表」と「支綱切断」が行われます。進水式で船の名前が公表されると同時に、名前を覆っていた幕がはずされます。

次に、船を造船所につないでいたロープ(支綱)が、オーナーの代表によって斧で切られます。このロープは「へその緒」に見立てられているそうで、船を約3ヵ月間かけて造船所内で育て上げ、外界に送り出す造船所の方々の渾身の思いが伝わってきます。

▼支綱切断の瞬間
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ロープが切られ、つながっていたシャンパンの瓶が割れ、さらに、船の先にさげられているくすだまが割れ、轟音とともに船は海に向かって滑り出しました。

▼くすだまとシャンパンの瓶
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▼くすだまが割れた瞬間。白いハトが飛び出します。
これが船が誕生する瞬間!!「函館どつく」進水式を見に行こう!

「Super Handy 32」が滑り台を滑り降りる

船の種類は「32,000Tばら積貨物船 Super Handy 32」。Super Handyは同社が開発し、2004年の初就航以来、今回の船で63隻目。港のタイプを選ばず、多様な用途に応えることができるため、国内外で高い評価を得ているそうです。

進水の方法には、施設内に水を入れて船を浮かべる方式もあるそうですが、函館どつくでは、滑り台のような船台の上を滑らせる「滑り台方式」を採っています。最近では国内でもあまり見られなくなってきている伝統的な方式だそうです。船体がするすると海に滑り出す様子は迫力に満ち、結構速い! 見守っていた人たちも吸いつけられるように海の方向に向かい出します。巨大な物体が海面に浮いて船として誕生する瞬間は、気持ちが高揚します。

▼船の動きにつれて海の方に歩いたり走り出す人も
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▼水面を進んでいく新造船
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▼船が滑り降りてきた滑り台
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入場無料、申し込み不要

海の町・函館らしさを壮大なスケールで感じることができる進水式。函館市出身の作家、故・佐藤泰志氏原作で、2010年に公開された函館舞台の映画『海炭市叙景』では、進水式のシーンが登場します。

入場無料で、個人や家族、友達同士で訪れる場合は、申し込み不要です(団体で訪れる場合は、要事前連絡)。気になった方は是非!

函館どつく株式会社
本社:函館市弁天町20-3 公式ウェブサイト

筆者について

千葉美奈子

千葉美奈子

東京都出身。2012年夏から函館市在住。乳幼児と保護者向けイベントの講師業のほか、総合情報サイト『All About』の乳児育児・絵本ガイド。自身も子育て現役中。初めての北海道生活、函館の空の表情の豊かさは、長年かかって築かれてきた価値観・人生観に大きな影響を与えたようです。道南地方の個性的な魅力に触れるたびに幸せな気持ちに。趣味は料理、パン作り、野球観戦。