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函館発の「世界料理学会」大盛況!「魚の神経締め」実演に注目集まる

千葉美奈子
Written by 千葉美奈子

函館発の「世界料理学会」大盛況!「魚の神経締め」実演に注目集まる

【函館市】国内外で活躍する料理人たちが集い、料理への哲学を語り、知識やテクニックを共有する「世界料理学会」が2015年4月20、21日の両日、函館市で開催されました。

2009年4月から1年半ごとに函館で開催され、5回目。今回は「発酵」をテーマに様々なジャンルの料理人たちが交流を深めたり、2日目の「青函食材見本市」では、2016年3月の北海道新幹線開通に向け、青函圏の魅力的な食材が発信されました。(写真上:函館の鮮魚店の説明を聞くシェフたち)

函館発祥の「世界料理学会」

「料理人による料理人のための料理学会」という趣旨で、2009年から1年半ごとに函館で開かれている世界料理学会。 「第1回の開催時は、遠方の知人のシェフに頼み込んで来てもらったりしたが、次第にたくさんのシェフが笑顔で訪れてくれるようになった。料理人による料理人のための料理学会が、もっと広い意味で料理に携わる人たちが参加してくれる場に変化してきている」と語った、実行委員会代表の深谷宏治さん(函館市松陰町の「レストランバスク」オーナーシェフ)。函館発の料理学会の輪の広がりに、確かな手ごたえを感じているようです。

▼実行委員長の深谷宏司シェフ(初日)
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▼初日のオープニング後、「エイエイオー!」の気合を上げるシェフたち
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料理人が語る熱い思い

函館市芸術ホールで行われた初日は、各地から集まった料理人や、食への関心が高い函館市民など、約500人が参加。個人で登壇した料理人が、料理や土地作りなどについて熱い思いを発信しました。

「美瑛料理塾」主宰の齋藤壽さんは、廃校となった美瑛の小学校を利用してのパン工房で、2年制・全寮制の活動の中で塾生たちとあらためて考える土づくりの大切さを。栃木県宇都宮市の「オトワレストラン」のオーナーシェフ、音羽和紀さんは、フランス料理の巨星といわれるアラン・シャペル氏のもとでの修行から学んだことや、故郷宇都宮でのレストランの経営だけでなく、地域の子どもたちへの食育活動や、食についての広報紙作りに携わってきた活動などについて語りました。

▼初日の登壇者の話に聞き入る参加者たち
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テーマの「発酵」も様々な角度から

テーマの「発酵」についてのアプローチも多様。和食のベースである味噌や醤油だけでなく、ヨーロッパ発祥のヨーグルト、ワインなど発酵文化から生まれた食文化。コーヒーの発酵や、イカの身と内臓を発酵させたイカの塩辛、西洋で生まれた発酵食のワイン、チーズ、パンの「本場」以外での発展など。2日目の分科会のプログラムは、パン好き、チーズ好き、塩辛好きで、料理といえば家で食べるために料理をするだけの筆者も、どれも興味をそそられるものでした。

▼2日目のトークセッションの1つ「海と川の発酵文化」の登壇者と司会者
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「青函食材見本市」も開催、魚の「神経締め」披露も

2日目に函館国際ホテルで開かれた「青函食材見本市」には、道南から39、青森から13の店や団体が出展し、学会に訪れた料理人や多くの市民たちが、生産者と交流しながら食材の魅力に触れていました。

▼多くの人でにぎわった青函食材見本市会場
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▼ドライフルーツのような味わいで注目されていた「黒にんにく」(青森市・松山ハーブ農園)
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▼七飯町・福田農園「王様しいたけ」
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高い鮮度を保ちながら魚を保存する「神経締め」の実演も、「北日本神経〆師会」(青森県・佐井村漁業協同組合内)によって披露。同会の塩谷孝会長(青森市・塩谷魚店)が、「どんな魚でも神経締めをすれば美味くなるというわけではないのです」などと仕組みについて説明するのを、多くの人が興味深そうに耳を傾けていました。

▼北日本神経〆師会による神経締めの実演を前にできた人だかり
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筆者について

千葉美奈子

千葉美奈子

東京都出身。2012年夏から函館市在住。乳幼児と保護者向けイベントの講師業のほか、総合情報サイト『All About』の乳児育児・絵本ガイド。自身も子育て現役中。初めての北海道生活、函館の空の表情の豊かさは、長年かかって築かれてきた価値観・人生観に大きな影響を与えたようです。道南地方の個性的な魅力に触れるたびに幸せな気持ちに。趣味は料理、パン作り、野球観戦。