小樽の秘境『青の洞窟』&プチ釣り体験!ボートクルーズ今季運航開始

【小樽市】ここ数年で注目度急上昇の小樽の人気スポット、海の秘境『青の洞窟』。その洞窟内や海岸線を周遊するボートクルーズとプチつり体験が行えるツアー『Blue Cave Boat Cruise』が、ゴールデンウイークを前に4月25日に今年度の運行を開始した。

小樽の観光名所「北運河」に停船場があり、そちらが集合、出航地点となる。
『青の洞窟』は、そこから約30分乗船した先の、小樽市塩谷の海岸沿いの切り立つ崖に開く洞窟である。

北運河を出航したボートは、北海道遺産の小樽防波堤を抜け、外海へ。
防波堤の切れ間から大海へと出た瞬間の解放感は、そこから先の大自然の雄大さを目の当たりにするプロローグの砦のよう。

野生のトドも見られる!祝津・赤岩海岸

防波堤を出てほどなく目に入ってくるのは、祝津の崖の上に立つ「鰊御殿」。かつて鰊漁で栄えた小樽の象徴的な建物だ。鰊御殿は4月~11月中旬まで一般公開されている(有料)。

▼祝津の崖の上にある鰊御殿と日和山灯台

横には北海道で2番目に点灯された第一管区海上保安本部が管轄する「日和山灯台」、その少し奥には絶景が見渡せるホテル、横には「おたる水族館」がある。水族館ではイルカのショーやトドのダイビングショーなども行われており、休日を中心に多くの来場者で賑わい見せている。

▼トド岩

左手にはトドに姿が似ていることから名づけられた「トド岩」が姿を現す。
海の透明度も高く、船の下の岩場もよく見える。
このトド岩には冬場は野生のトドたちがよく現れる。多い時には10数頭以上がこの岩の上で日光浴を行っている。
撮影を行った日もトド岩を過ぎた辺りで、野生のトドが泳ぐ姿が見られた。

このボートツアーは、こういった日本海の野生の生き物たちと遭遇できるチャンスが多いのも醍醐味の一つ。
イルカやレアでミンククジラが登場したこともあったそう。
小樽の海でそんな動物たちと遭遇できるとは想像もしていなかった方も多いのでは?!

トド岩の反対側、正に断崖絶壁とはこういう場所を言うのだろうという岩壁が視界を埋める。
ここは道内有数のロッククライミングの名所「赤岩海岸」。夏にはこの岩場を昇る人々の姿が船からも見られる。

▼赤岩海岸

幻の夢の跡地「オタモイ竜宮閣」跡を海上から見る!オタモイ海岸

壮大な切り立つ岩壁の景色が続く中、人の歩けそうな海岸線もある。
しかし、そこも陸から歩いてすぐに行けるところではなく、
船でしか行けないプライベートビーチのような場所や岩場や藪をくぐり抜け到達できるような地点もある。

「チャラセナイの滝」もそんな中の一つ。
海から見るその姿は繊細な自然の恵みの水の糸のようでもある。

▼チャラセナイの滝

更に、今は遊歩道が通行禁止となり、海からしか姿を見ることのできなくなった「オタモイ竜宮閣」跡。
「オタモイ竜宮閣」は昭和初期に小樽市内で割烹を営む経営者が建てた道内屈指のリゾート遊園地で、演芸場、相撲場、食堂、その他多数の遊具や施設を備えていた。

連日多くの観光客が詰め寄せた憧れの遊園地は、戦争中の諸般の事情により閉園を余儀なくされ、終戦後の再開準備中に漏電による出火により焼失してしまった。
そんな幻の夢の跡地が佇む地も海上から眺めることができる。

▼オタモイ竜宮閣跡

いよいよ塩谷の秘境『青の洞窟』へ!

塩谷海岸は青の洞窟のほかにも「竜の洞窟」「恐竜壁」など魅力的な名前のついた見所が点在する。
「つるかけ岩」、「窓岩」は壁に穴が開き、向こう側の景色も一緒に楽しめるビューポイント。
そんな中でも『青の洞窟』はボートで洞窟内へ入ることのできる、唯一の秘境だ。

▼つるかけ岩

▼青の洞窟

天候や季節により、水の色も変わるという青の洞窟内。
晴天の日が適しているというわけでもないらしい。
何度となく訪れ、色々な顔を見るのも楽しみ方の一つかもしれない。

プチつり体験もできる!

「Blue Cave Boat Cruise」のもう一つの目玉は「プチつり体験」だ。
この日は高波と風のため、予定の岩場ではなかったとのことだが、釣り糸を垂らすこと5分くらいで乗船客に最初のヒット!かわいらしいサイズのカジカが姿を見せた。

その後も数人が次々とヒット。
この季節は、真ガレイ、砂ガレイ、宗八ガレイ、夏~秋にかけてはカナガシラ、フグ、石ガレイが狙えるそう。
大物をゲットすることができても「観光で来ているから持ち帰れない」という方のために、釣った魚を捌いてくれるという心強い味方が!

三角市場の「鮮魚食堂かわしま」で釣った魚をすぐ食べられる!

小樽駅すぐ横の三角市場内の「川嶋鮮魚店」。こちらには「鮮魚食堂かわしま」が併設しているので、「Blue Cave Boat Cruise」で釣った魚を調理してくれるサービスを行っている。

川嶋社長は「釣った魚の調理代は無料でいいよ。何か他の丼やお刺身定食などオーダーしてくれたら全然オッケイ!そちらの予算も相談次第で」と市場の男の太っ腹っぷり。

お土産や自宅用の魚やカニなどを購入したいという方も予算や用途に応じ相談にのってくれる。発送の手続きもしてくれるので、帰りは手ぶらでラクラク。

普段のメニューの料金もとてもリーズナブルで新鮮なので、お任せでもお値段の心配はご無用。

「鮮魚食堂かわしま」には奥にゆっくりできる小上がりも用意されている。
アウトドア好きの川嶋社長が写した秘境の写真が飾られている。



小樽の海岸線の美しさを見てほしいと始めた「Blue Cave Boat Cruise」

元々つり船の運航を行っていた向井社長。
アウトドアや絶景地巡りが趣味で、『小樽のこの海岸線の美しさも、ぜひ皆さんに見ていただきたい』ということで、このボートクルーズを始めたという。

人工的ではない自然のままの小樽を見ることができる、小樽青の洞窟&プチつり体験ボートクルーズ「Blue Cave Boat Cruise」。まだ、海からの小樽を見たことがないという方は、この機会に一度訪れてみてはいかがだろうか。
そして、海の風、景色を満喫した後は、余韻を浴びたまま海の幸でお腹を満たす、小樽海のフルコースも。

海からの桜もまもなく見られるのだそう。ゴールデンウイークはすでに定員となっている日や時間もあるとのことなので、お問い合わせお申し込みはお早目にどうぞ。
※波、風の状況により運行休止となる場合もありますので、事前のご予約、問い合わせをおすすめします。

Blue Cave Boat Cruise~小樽青の洞窟&プチつり体験ボートクルーズ 基本情報(2015年度)
運行期間:4/25~9月
料金:5,000円(小学生以下半額)
出航時間:
GW~7月末(つり体験あり) (1)8:30 (2)12:00 (3)15:30
8月~9月末(つり体験なし) (1)8:00 (2)10:30 (3)13:00 (4)15:30
*所要時間各100分(海の状況により前後します)
乗り場所在地:小樽市色内3-3-1(運河遊歩道上)
*悪天の場合は欠航となります。
お問い合わせ・お申し込み先:
株式会社ツウセン TEL 0134-23-8942
e-mail:tuusen@sea.plala.or.jp
ウェブサイトは「ツウセン」で検索

川嶋鮮魚店/鮮魚食堂かわしま
所在地:小樽市稲穂3-10-16 三角市場
TEL:0134-32-0613
営業時間:7:00~17:00