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どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

早川千尋
Written by 早川千尋

どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

皆さん、カエルはお好きだろうか。くりんとした大きな目、ムッと結ばれたもの言わぬくち、くわくわと鳴き、ぷくりと膨らむのど。イヌ派ネコ派に比べカエル派はメジャーではないが、密かにカエルに情熱を燃やす人は少なくないだろう。今回紹介する「カエルヤ珈琲店」は、札幌市に潜んでいるそんなカエル好きたちに是非とも紹介したい名店だ。

レトロな建物をいろどるは、カエル

西18丁目駅から徒歩3分、北海道立近代美術館のすぐそばに、一風変わったカフェがある。「カエルヤ珈琲店」だ。

カエルヤという名前に誘われ、レトロな建物の扉を開けると、カランコロンとドアベルが鳴る。縦長い店内には窓際のカウンター席、3つのテーブル席が並べられ、クラシックが静かに流れている。見渡せばカエルの絵、カエルグッズ、カエルのオブジェ、カエル、カエル……。ふと振り返ってドアベルを見ると、これもカエルではないか。そう、カエルヤ珈琲店はその名の通り、カエル溢れるカフェなのである。

どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

▼店内に飾られている絵は、店長さんのお姉さんに描かれたものだそう
どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」 どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

どこから来たのか、たくさんのカエル

店長さんがカエル好きになったきっかけは、一体のカエルのにんぎょうとの出会いだったという。それから徐々にカエルグッズは増え続け、今やたくさんのカエルが店内の棚や窓際を占領し、カフェでくつろぐ人々の心を和ませている。その多くは、お客さんから「貢がれて」きたカエルたち。聞けば、貢がれてきたカエルグッズ12年分を展示するイベント中であるとのことだった。(2016年1月末まで)

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窓際にたたずむは、看板ムスメならぬ看板ガエル

カウンター席に、蓋のついた大きな花瓶が置いてあるのがわかる。近づいてよく見てみると、なんと、中には本物のカエルが一匹! 「枝豆」という名の、オスのアマガエルだ。6年前に「枝豆を入荷したらカエルがついてきた」というお客さんから預かって以来、このカエルヤ珈琲店で暮らしている。枝豆くんを眺めながらコーヒーを嗜むのも、この店ならではの楽しみ方だ。

▼冬は省エネモードの枝豆くん
どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

販売スペースには、引いて楽しい10円みくじ

店内の一角には、カエルグッズ販売スペースがある。箸置きやグラス、ぽち袋など、様々なカエル雑貨が販売されている。写真集などの枝豆くんグッズもあるので要チェックだ。

中には、「10円みくじ」という面白いくじがある。せっかくなので、実際に引いてみた。10円を入れて取っ手をガチャガチャと回す。この回す感触が妙に懐かしい。コロン、と転がってきた玉を見ると、なにやら「11」という数字が。その玉を店長さんに手渡すと、差し出されたのは、「カエル大明神」からのありがたいお言葉。なるほど、思わずにっこりしてしまうような一言が書いてある。

どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

ちなみにグッズを購入すると、紙袋に折り紙で出来たカエルがついてくる。そのさりげないオマケが、カエル好きには嬉しい。

どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」 どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

魅力はカエルだけじゃない! 美術館のイベントに沿ったメニューも

コーヒーはマイルド・深入り・おすすめの味、と三種類。他にも、チャイやティー、ココアなどのメニューがある。フードの一番人気はチリドッグだ。

どこもかしこもカエル……カエル溢れるカフェ「カエルヤ珈琲店」

今回私が頂いたのは、コーヒー一杯とガトーショコラのケーキセット。コーヒーは口当たりやさしいマイルドで、とても飲みやすい。ガトーショコラには、中にクルミが入っており、しっとりとした生地にさくさくとした食感が楽しい。また、クリームにかかっている甘酸っぱいソースはブラックベリーで、カエルヤ珈琲店の庭で採れたものをジャムにしたものだ。種を取り除くために濾して作っているという、手間暇かかった一品だ。

仕入れは、その時の季節や北海道立近代美術館のイベントに併せて考えているのだそうで、メニューもその時々で変わる。美術館帰りの余韻に浸りながら、一息つくことが出来るのだ。

コンセプトは「大人がぼーっとくつろげるお店」

年々コンセプトは変化しているが、現在は「大人がぼーっとくつろげるお店」を心がけているのだそう。客層としてはひとりでの来店や美術館帰りが多く、静かに過ごしたい人も多いだろう。店内にかかっているのは穏やかなクラッシックで、窓からは美術館周辺の自然が見える。カウンター席でカエルたちを眺めながら、一杯。カエル好きでも、そうでなくとも、ゆっくりくつろげるお店だ。

カエル好き、美術館帰りの寄り道、ちょっと静かな時間を過ごしたい、そんな方は是非足を運んでみてはいかがだろうか。

カエルヤ珈琲店
所在地:北海道札幌市中央区北1条西17丁目1-16 (地下鉄東西線西18丁目駅4番出口より徒歩3分)
TEL&FAX:011-616-1558
営業時間:夏季4月~11月は11時~19時(ラストオーダー:18時)、 冬季12月~3月は11時半~18時(ラストオーダー:17時半)
定休日:月曜(不定休有)
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筆者について

早川千尋

早川千尋

旭川で生まれ、札幌・釧路・函館を転々とし、札幌に落ち着く。カエルとものづくりが大好きで、特に消しゴム・石はんこや石鹸作りに情熱を注いでいる。心躍る面白い店と野生のカエルを求め、自転車とJR・地下鉄を駆使し札幌市内を放浪する。