北海道新幹線が開業するに当たり、対処しなければならない最大">
 北海道新幹線が開業するに当たり、対処しなければならない最大">トレイン・オン・トレイン(t/T)とは? – 北海道ファンマガジン [ファンマガ]
学ぶ

トレイン・オン・トレイン(t/T)とは?


 北海道新幹線が開業するに当たり、対処しなければならない最大の問題は、国内他路線では例を見ない長距離海底トンネルへの対応です。JR北海道では、青函トンネルの問題点を解決すべく「トレイン・オン・トレイン」という方式を開発し実用化しようとしています。いったい何なのでしょうか。(画像はWikipedia:100yen、北海道新幹線トレイン・オン・トレイン実験車両)

北海道新幹線開業と青函トンネルの相性

 青函トンネルは現在在来線用レールが敷かれています。北海道新幹線もここを通らざるを得ないわけですが、トンネル内を広げて新幹線専用レールを確保することはできません。そこで、既存軌道に新幹線用レールを追加敷設(三線軌条化)し、在来線・新幹線共用として使う予定になっています。

 しかし、在来線と新幹線が共存することが果たしてできるのか?という疑問が生じてきました。つまり、新幹線は時速200km以上とスピードが速いのに対し、在来貨物線は最高時速110km以下であり、青函トンネル内に退避線が存在しない(追い抜けない)ことから、ダイヤ設定に無理が生じてきます。

 そこで考案されたのが、トレイン・オン・トレイン(t/T)という方式です。要するに貨物列車も速度を速くしちゃえばいいのでは?ということで研究がすすめられている方法です。この方法を採用すれば、1時間に1往復しか新幹線を走らせることができなかったものが、20~30分に1往復の新幹線を運用できることになります。

トレイン・オン・トレインとは?

 簡単に言うと、在来線貨車を新幹線用貨車に載せて走らせる方式。JR北海道が2007年度に実験車両を制作し、以降研究がおこなわれています。これを走らせると時速200kmが可能になり、従来の2倍の速度で青函トンネルを通過できます。

 まず、在来線貨物列車が青函トンネル前の乗り換え施設(ボーディングターミナル)に入り、先頭機関車を切り離して、積み込み専用のボーディング・ロコに連結。ボーディング・ロコはそのまま一回り大きい新幹線貨車に後方から入り引き込みます。20両編成の新幹線貨車内にはレールが敷かれており、そのまま先端まで進みます。

 新幹線貨車の中を進んで終端に至ったボーディング・ロコは、在来線貨車を切り離し、ダブルトラバーサで在来線レールから新幹線レールに切り替わります。ここで、新幹線用貨車に新幹線貨物専用電気機関車が両端に連結され、プッシュプル方式で新幹線本線へ合流します。

 青函トンネルを通過した後は、再びボーディングターミナルに入り、新幹線貨物専用電気機関車を切り離し、ダブルトラバーサで在来線レールに切り替え、在来線機関車が在来線貨車を連結して新幹線貨車から引き出し、在来線へと進んでいきます。

 以上が一連の作業の流れですが、言葉では伝わりにくいところではあります。そこでCGを駆使して制作されたイメージ動画が用意されています。北海道新聞動画からご覧ください。<北海道新聞社どうしんウェブより><北海道新聞社「新幹線 北海道に」HP>

 このトレイン・オン・トレイン方式が採用されると、応用ができそうです。たとえばカーキャリー用貨物列車の運用が実現すると、フェリー以外で北海道と本州を車で行き来することが可能になります。まさにユーロトンネルのようです。

AirBookmark

筆者について

編集部

編集部

北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。