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新幹線開業後の並行在来線はどうなるのか


 2015年に北海道新幹線が開通すると問題になるのが並行在来線の扱いです。全国の新規新幹線開業では、在来線の利用者が急減するため、JRが経営分離する(経営路線から外す)例が多いようですが、その場合は沿線自治体の同意を得ることが新規着工認可条件となっています。北海道新幹線の場合該当するのは木古内~札幌間ですが、どうなるのでしょうか。

江差線(木古内~五稜郭間)

 まず開業するのは新青森~新函館間で、並行在来線は江差線です。並行する区間は木古内~五稜郭間38kmですが、この区間は新幹線開業後の経営分離が決定しています。本州と北海道を結ぶ在来貨物線が多く通ることを考えると、トレイン・オン・トレイン基地の場所次第ですが、少なくともこの区間の廃線は免れるものと思われます。

 ちなみにこの区間が第三セクター化されるかどうかは未定。いずれにせよ、経営分離により、JRとは異なる運賃設定がなされる予定です。現在津軽海峡線を通る特急白鳥・スーパー白鳥は、新幹線ダイヤの支障になるため廃止されると考えられています。

 一方、並行在来線ではないものの、木古内~五稜郭間が経営分離されると"孤島化"してしまう木古内~江差間の今後は不透明。利用者が非常に少ないことから、新幹線開業後の廃止・バス転換の可能性も十分あり得ます。実際、JR北海道はそれを希望しています。

 ちなみに、北海道新幹線がそのまま利用する津軽海峡線では「知内駅」が途中にありますが、この駅の存廃については現在協議中です。

函館線(函館~札幌間)

 北海道新幹線が新函館から延伸し札幌まで開業した場合、函館本線南部の函館~札幌区間が並行在来線となります。まず、札幌~小樽間については利用者が非常に多く、札幌以東への直通も多いこと、車両基地があることから、JR北海道が経営することがほぼ決定しています。

 一方、函館~小樽間は経営分離の方針を示しています(1999年・2010年)。となると、新函館(渡島大野)~函館間18kmの輸送はどうなるのか、という問題が生じてきます。この区間は厳密には並行在来線とは言えず、新函館駅は函館市街地から遠く離れているからです。新幹線開業を見越して2003年に函館駅舎を新調した函館市は、この区間の経営分離に猛反発しています。

 木古内~五稜郭と同様、函館~長万部間でも在来線が廃線となる可能性は低いといえます。なぜなら貨物線を含め北海道と本州を結ぶ唯一の在来線ルートだからです。また、長万部~小樽間が廃止された場合は、有珠山噴火の際に在来貨物線の迂回ルートがありません。こうしたことから、ほとんどの区間では、経営分離しても廃線は免れると思われます。

 トレイン・オン・トレインの方法が実現すると、話は変わってきます。いずれにしても、経営分離には地元同意が必要であり、札幌延伸は難航するものと思われます。第三セクター化したとしても、本州の例とは異なりあっという間に経営が行き詰まるということは目に見えています。新函館以北の新幹線着工に向けた動きに注目です。

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