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除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

冬の間、雪国で大量に積もった雪。公道などは行政によってきちんと除雪されるわけですが、では、除雪された雪は一体どこに行くのでしょう。この疑問、雪国に住む人なら簡単に答えられる問題です。しかし雪がほとんど降らない地域に住む人にとっては、考えたこともない問題。雪の行く先を追ってみました。

雪を積んだトラックが何台も

▼上空から見る雪捨場(写真提供:株式会社グリーン田中)
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

関西から北海道に引っ越してきた筆者、最初の冬を迎えた時、関西では見たことのない光景を目の当たりにしました。荷台に雪を山盛り積んだトラックが、道路を行き交っているのです。

「あぁ、あれは、雪捨場に持って行ってるんだよ」

北海道の人は事もなげに言いました。雪捨場だって? これまた、衝撃的な言葉との出会いです。まず、雪を捨てるという概念が、筆者の中には皆無です。そこで、雪捨場なるものを数ヶ月間にわたって取材することにしました。

雪捨場に巨大な雪山ができるまで

▼2017年8月某日(写真提供:札幌市役所)
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

雪捨場は、排雪場や雪堆積場とも呼ばれます。今回取材させてもらったのは、新琴似8番横雪堆積場です。雪の季節が訪れる前は、がらんとしたただの空き地です。

▼2017年12月18日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

いよいよ雪の季節に突入すると、堆積場も真っ白に染まります。上の写真中央に、少しだけ小さな雪の山が見えますが、まだまだ、本番はこれからといった感じです。

▼2018年1月10日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

季節が進むと、雪の山も次第に大きくなっていきます。遠くに見える山の手前に、以前にはなかった土台のような雪の盛り上がりがあるのが分かりますか?

▼2018年1月10日、別角度から
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

別角度からも見てみましょう。広い範囲に積まれた雪は、これからどんどん高さを増していくのでしょうか。

▼2018年1月18日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

さらに1週間が経ち、雪の山は少しずつ高くなってきました。右手には、今まさに堆積場に雪を運びこもうとするトラックの姿もあります。

▼2018年1月29日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

1月も終わり頃になると、堆積場は全体が雪深くなり、写真では雪の山の様子が分かりづらいかもしれません。ただただ静謐な、白銀の世界です。

▼2018年2月13日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

2月ともなれば、雪の山はもはや巨大な崖のようにも見えます。山の上に乗ったトラックが、まるで小さな米粒のようです。

▼2018年2月21日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

雪の山は巨大に成長し、遠くから見てもしっかりとした存在感を示しています。堆積場にこれほど美しく積み上げられていくのだということにも驚きました。もう少し無秩序な、デコボコの山になっていくのかと想像していたのです。

▼2018年4月21日
除雪された雪はココに行く!雪捨場に巨大な雪山ができるまで

堆積場にも春が訪れ、地面には雪の気配すらありません。そしてあの巨大に成長した雪の山は、薄黒い地肌に変化し、あとはもう夏に向かって溶けていくのをひたすら待つだけです。

ひと冬を通じて堆積場を観察し、成長していく雪の山を目の当たりにし、そして雪の季節の終わりと共に溶けていく山を見て、なんだか感慨深いものがありました。

ちなみに札幌市内にはこうした堆積場が何十箇所もあり、満タンになれば閉鎖されるということでした。場所によっては個人が排雪を持ち込めるところもあるということで、改めて雪深い地に暮らす人々の大変さというのも感じることができました。

取材協力
札幌市役所
所在地:北海道札幌市中央区北1条西2丁目
問い合わせ先:011-211-2662

筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】