グランドキャニオン! ウロコ! 白い壁! 乙部町で見るべき海岸7選

奇岩や巨石、断崖が繋がる北海道南西部の日本海海岸線。海沿いを通る国道229号線(追分ソーランライン)は流れる景色の変化が楽しく、ドライブにお勧めです。地形的に海に飛び出した大小の岬も多く、海に面したほとんど町では岬を観光の一つとしています。乙部町にも多くの岬があり、各々違った楽しみ方ができるようなので実際に行ってみました。

1.鮪ノ岬(しびのさき/しびのみさき)

鮪ノ岬は、安山岩のズレの無い規則性のある割れ目がある岩(柱状節理)が並ぶ岬で、正六角形の岩肌が重なった様子がマグロのウロコのように見えることから「鮪ノ岬」と名前がついたといわれています。1972年(昭和47年)に北海道天然記念物に指定され、北海道自然百選にも選定されています。

▼公園からは、琴平岬とその奥に突符岬が見えます

岬の上には「しびの岬公園」があり、そこから鮪の鱗のような岩が並ぶ海岸まで降りることができます。海岸まで行くには、なかなか気づかないのですが、公園の看板から右側の舗装されていない道を行かなければなりません。

木々に囲まれた森を抜けると広い海と岩場が現れます。
景色の移り変わりが、まるで映画のようにドラマチックで感動しますよ。
海岸には亀裂が入った巨大な岩盤、まさに魚の鱗のような岩が敷き詰められているようになっています。
ここは遠くからよりも、岬の海岸まで降りて見てこそですね。



所在地:爾志郡乙部町花磯・潮見 [MAP]

2.琴平岬(ことひらみさき) 3.穴澗岬(あなまみさき)

▼琴平岬海岸から岬の先を見る

琴平岬、穴澗岬はそれぞれ小さくも海に張り出した岬ですので、そこから他の岬や日本海特有の海岸線を堪能できます。
それぞれの岬には集落があり、小さな漁村の雰囲気満点ですが民家が密集しており、車など停める場所はありませんので徒歩で楽しみましょう。

▼穴澗岬側から琴平岬を見る。奥には鮪の岬が見える

▼琴平岬側から穴澗岬を見る。奥の岬は突符岬

▼国道229号線沿いにある道の駅「ルート229元和台」より穴澗岬を見る

所在地:爾志郡乙部町三ツ谷 [琴平岬MAP]/[穴澗岬MAP]

4.突符岬(とっぷざき/とっぷみさき)

突符岬というよりは元和台海浜公園の名前で知られています。
岬の上は公園になっていて、駐車場、レストラン、海岸には海のプール等の施設があります。
また、ちょうど北緯42度に位置するため、「北緯42度岬」とも呼ばれています。
近くには道の駅「ルート229元和台」もあり、どちらからも海岸線の眺望が楽しめます。

▼岬の上は広い公園になっています。左の建物は「レストラン元和台」

▼展望台

▼ジャスト北緯42度に位置する為、北緯42度岬とも呼ばれています

所在地:爾志郡乙部町元和 [MAP]

5.館ノ岬(たてのさき/たてのみさき)

地殻変動により陸に隆起してできた断層で、長い年月、波によって削られた断崖は「東洋のグランドキャニオン」と呼ばれているようです。光の当たり方で表情が変わるので、滞在して見るのも良さそうですね。

岬自体はトンネルで通過するだけとなっていますので、乙部町の漁港近くから眺めると美しくも迫力ある岩肌が楽しめます。
長年蓄積された層の横につながる縞模様と、縦に荒々しく削れた模様が、気の遠くなる程の時間経過を感じさせます。


所在地:爾志郡乙部町館浦 [MAP]

6.滝瀬海岸(たきせかいがん) 7.くぐり岩

海に面した崖なので、陸からは見えません。
海岸への入り口は、国道229号線の海側に看板が出ているので分かりやすいです。
駐車場から海岸へ100m程降りると、右手に「くぐり岩」が見えます。
江戸時代にニシン漁の為に掘削して開けた穴で、当時は陸路のトンネルとして使われていた為「くぐり岩」という名前になったようです。

滝瀬海岸は、白い断崖が長く連なる海岸で、アイヌ語でシラフラ(白い傾斜地)と呼ばれる非常に綺麗な断崖です。
くぐり岩から南へ約600m行った所にありますが、砂浜を600m程歩かなければならないため、ちゃんとした靴を履いて歩くことをお勧めします。
断崖の白さと海岸線に長く伸びる様子は異国を思わせ、不思議な気持ちにさせてくれます。

所在地:爾志郡乙部町字滝瀬 [くぐり岩MAP]/[滝瀬海岸MAP]

車で海岸線を走り、その景色を見るだけでも楽しいですが、ちょっと車を停めてじっくり眺めてみるては如何でしょう。
ハイキング感覚で見に行けますので、お弁当を持って行くのも良いですし、地理と歴史、地学や生物、様々なことを学べるので、自由研究などにも良いかもしれませんね。