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1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

編集部
Written by 編集部

1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

【遠軽町】遠軽町白滝に、鉄道ファンならだれでも知っている秘境駅がある。それが「上白滝駅」。列車は通るのだが、ほとんどの列車が通過してしまい、止まるのは上下各1本、つまり1日1往復のみという。各方面、始発がイコール最終列車であり、日本一本数が少ない駅なのだ。あまりに不便な同駅を訪れた。

峠に近い山間の集落にある小さな駅

上白滝駅は1932年10月1日、石北線最後の未開通区間だった中越(上川町)~白滝間が延伸開業・全通した際、上越駅・奥白滝駅・上白滝駅を設けたのが最初。[地図] 上白滝駅は1978年3月に貨物扱い、1983年1月に荷物扱いをそれぞれ廃止し、無人駅となった。かつては貨物引込線があり、本線も2面2線で向かいにもホームがあったが、現在は1面1線だけ。

1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」 1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

上白滝駅から上川方面は、1975年12月に上越駅、2001年7月までに天幕駅・中越駅・奥白滝駅がそれぞれ駅業務を終了、天幕(廃駅)を除き信号場に変わっている。そのため、上白滝駅の隣の駅は、峠を越えた34㎞先の上川駅となり、上り列車は両駅間を1時間8分かけて運行する、長距離区間となった。

駅舎は道内で一番古い現役木造駅舎。駅舎内にある時刻表もどこか寂しげだ。現在、駅前に小さな集落がある程度で、住民はわずか。平日早朝の始発便(網走行)では、地元の方が乗車する様子は見られなかった。それでも、駅ホーム傍らに花が咲いているし、駅舎内にも花が見られたり、本も置かれており、綺麗にされているようだった。

▼駅舎内
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▼駅前の風景
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下りの始発・最終「7:04」、上りの始発・最終「17:08」

当駅の始発はそのまま各方面への最終列車になる。2両編成で運行されるのが普通で、下りは上川6:16発・網走11:46着の普通列車が7:04に当駅を、上りは遠軽16:12発・旭川20:05着の普通列車が17:08に当駅を発車する。

それ以外は特急オホーツク(札幌~網走間)や特別快速きたみが通るもののすべて通過。普通列車は旭川~上川間や白滝~遠軽間に幾らか設定されているものの、そもそも上川~白滝間に普通列車が走っていない状況だ。

2014年現在のダイヤ
上川発・網走行
上川  06:16
(中越信号場)
(上越信号場)
(奥白滝信号場)
上白滝 07:04
白滝  07:10
旧白滝 07:16
下白滝 07:22
丸瀬布 07:34
瀬戸瀬 07:41
遠軽(着)07:52
遠軽発・旭川行
遠軽  16:12
瀬戸瀬 16:25
丸瀬布 16:34
下白滝 16:46
旧白滝 16:53
白滝  17:02
上白滝 17:08
(奥白滝信号場)
(上越信号場)
(中越信号場)
上川(着)18:16

遠軽方面7:04の最終列車はあまりにも早い。上白滝の住民が鉄道を利用して遠軽方面に行く分には当日に帰ってこられるが、上川方面に行くと当日には帰ってこられない。というのも、ここは遠軽町であって、生活圏としては、遠軽・白滝とのつながりのほうが強い事情がある。

▼網走行7:04発の列車
1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

▼映像で見る上白滝駅の網走方面の始発・最終列車

定期列車1日1往復は1986年11月から続く

上白滝駅は1980年頃には1日5往復の停車があった。始発は6:00台、最終は21:00台。それ以前には、奥白滝~遠軽間の区間運転の列車が運行されていたこともある。当然上りも下りも朝と夕方の列車が運行されていた。

しかし、1986年11月のダイヤ改正で一気に本数が減らされる。上川~白滝間の定期列車が1日1往復になったことで、上白滝駅と奥白滝駅(現・奥白滝信号場)も土曜日の学校登校日を除いて1日1往復になったのだ。この土曜日の運行というのは、13:00台に走る遠軽→白滝間の列車が、午前授業を終える土曜日に限り奥白滝まで延長運転するというもの。この延長運転も1992年3月14日に終了し、奥白滝・上白滝の両駅は完全1日1往復となった。

また、1986年11月以降、天幕駅(廃駅)・中越駅(現・中越信号場)も1日1往復だった。その後、前述の通り、上川~白滝間の各駅が次々と信号場に変わったり廃止されたりしてしまい、最後まで残った上白滝駅だけが、1986年以降 約30年続く1日1往復を守っている駅となっている。

▼同じく1日1往復だった奥白滝駅は現在奥白滝信号場に。周辺に民家はない
1日1往復!始発が最終列車!日本一列車本数が少ない駅「上白滝駅」

上川~白滝間の駅の変遷
1929年11月20日:上川~天幕~中越が延伸開業
1932年10月1日:中越~上越~奥白滝~上白滝~白滝が延伸開業、石北線がつながる
(上川駅―天幕駅―中越駅―上越駅―奥白滝駅―上白滝駅―白滝駅)
1975年12月25日:上越駅を信号場に
(上川駅―天幕駅―中越駅―奥白滝駅―上白滝駅―白滝駅)
1986年11月1日:上川~白滝間の定期列車は1日1往復に(土曜日に限り遠軽→奥白滝行に延長運転)
1992年3月14日:白滝→奥白滝間の土曜日運行を廃止、完全1日1往復に
2001年7月1日:天幕駅廃止、中越駅・奥白滝駅を信号場に
(上川駅―上白滝駅―白滝駅)

一度降りてしまうと大変なことになってしまう、日本一列車本数の少ない秘境駅「上白滝駅」。ここで降りると、移動手段は、徒歩で隣の白滝駅まで行くか、白滝ICまで歩いて高速バスを利用するしかない。勇気のある方は、列車で訪れてみては。

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