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函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

国内有数の夜景スポットとして知られる函館山。陸繋島のくびれが美しい地形には、20万人を超える市民が生活を営んでいます。函館山山麓は観光名所が目白押しで、観光客で賑わいを見せていますが、同じ山麓でも、まだまだ秘境とも言える場所が残されています。その一つが、穴間海岸。道路の突き当りに行ってみました。

西側の突き当りはペンギンズバレー

ご存知の通り、函館山を登る登山道はありますが、山そのものを一周する道路はありません。函館市街方面(北側)の山麓は道路が張り巡らされていますが、対象的に津軽海峡側は断崖絶壁で、人を寄せ付けない地形になっています。

では、函館山の裏側に最も近い場所はどうなっているのでしょうか。今回訪ねるのはそんな場所、つまり函館山の裏側に通じようとしている道路の突き当りを目指します。

▼函館山周辺マップ
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

東側で最も裏側に近い場所に行けるのは、有名観光地「立待岬」です。ここは比較的有名ですし、行き方はそれほど難しくありません。

▼函館山東側の突き当り「立待岬」
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

一方、西側は、知る人ぞ知る場所。外国人墓地のさらに奥を目指します。車が一台通れるほどの住宅地を進むと、海岸に出ます。この海岸は、7月下旬~8月中旬の夏の期間に限り「入船町前浜海水浴場」として開放されています。

▼ティーショップ夕日近くの高台から見下ろす海岸線。ここからさらに左側へ
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

▼この砂利の下り坂を下っていく
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

▼もしくはその下を走る細い住宅街を行く
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▼このテトラポット海岸をすぎれば海水浴場
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

海岸線沿いの砂利道を伝ってさらに南下すると、建物も少なくなり、というか廃墟となった建物しか見なくなります。その中でも、最も突き当たりに近い建物として、かつてこの海岸で美しいと有名だった喫茶店「ペンギンズバレー」跡があります。1996年公開の映画『三毛猫ホームズの推理』では、喫茶「いきどまり」として登場。オムライス、パスタ、あんかけ焼きそばなどを提供していたお店で、テラス席の目の前は海というロケーションが人気を集めました。

▼ペンギンズバレー跡
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

背後は山の斜面、目の前は岩場。遠方に北斗市上磯エリアを望み、函館湾を行き交う大小様々な船を見ることができます。天気が良ければ木古内町方面も見られます。

▼函館湾の対岸を見渡せる
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」 函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

この穴間海岸は、GLAYのTERUさんが幼少期よく遊んだ場所であり、穴場でお気に入りの場所だと語っています。周囲には民家もなく、波の音と時折聞こえる船の汽笛くらい。夕方には夕日が水平線に沈んでいきます。こんなにゆっくりできる静かな環境が函館山の近くにあったなんて!と驚きです。

▼振り返ればこんな感じ
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

▼沖から見た函館山山麓の外国人墓地と穴間海岸方面
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

突き当りの、その先こそ本物の秘境

「ペンギンズバレー」跡を最後に、道路は行き止まり。「危険!落石の恐れがあるため立入禁止」と書かれた看板が柵の前に立ちはだかります。この先の崖は、採石場跡地。落石が本当に起きているため危険なのですが、柱状節理を確認できます。

▼ここが突き当たり
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

▼立入禁止の看板と柵
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

▼本当に崖崩れしそうな断崖
函館山山麓の道路の突き当りには一体何があるのか?秘境「穴間海岸」

かつて寒川集落が函館山の裏の海岸に存在していましたが、1954年の洞爺丸台風で壊滅的な被害を被り、4~5軒の家族は移転。寒川地区は消滅しました。それ以来、函館山の裏に住む人はいません。そこに通じる吊り橋跡や穴間洞窟が今も残されています。

これらは、以前北海道ファンマガジンで取材したことがありますが、船で函館山の裏側を周るツアーで確認することができます。機会があれば乗船して、函館山の裏側の秘境を見学してみてください。

筆者について

編集部

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北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。