平成になってから命名された 野鳥の憩う湖―江別市「中津湖」

北海道には、たくさんの湖があります。全国的に名の知れた湖だけでも、洞爺湖、摩周湖、阿寒湖などなど。北海道民でなくても、いくつか名前を挙げることができるのではないでしょうか。ただ、それ以上にたくさんあるのが、観光ガイドなどにも取り上げられることのない湖です。

今回は、札幌から車で30分ほどで行ける、地元の人にもあまり知られていない湖を紹介しましょう。

木々に囲まれ存在が隠された湖

▼2000年代になって、中島と篠津から一文字ずつとって命名された中津湖

今回紹介する湖は、江別市にある中津湖です。札幌から国道275号線を北に走り、石狩川にかかる新石狩大橋を超えたすぐ西側にあります。車通りの多い国道のそばにある湖なのにあまり知られていないのは、その湖のまわりだけ森のように木々がうっそうと茂り、湖を隠しているからなのだとか。実際、そばに行くまで湖があるなんて気づきませんでした。

▼中津湖を北西上空から見たところ。湖の先に新石狩大橋が

石狩川の北側の川沿いの道から中津湖の方に入って行くのですが、看板など出ていないのでたどり着くのが大変です。筆者もあっちに行ったりこっちに戻ったりしながらようやく到着できました。

▼中津湖に入っていけるところにある看板

この看板を見ると、中津湖は篠津川に繋がった湖のように思えますが、実は、篠津川沿いにあるものの、どこからも水は流れ込んでいません。また、どこにも流れ出ていません。

▼ヘラブナやタナゴが釣れる中津湖

汚染された湖がきれいになった理由とは

これまで中津湖があまり知られていなかった理由は、見つけづらい場所にあるからだけでなく、不法投棄などにより汚れがひどく誰も来ようと思わないような湖だったからでした。そこで地元の有志や釣り人などが集まり、中津湖の清掃ボランティアをはじめました。毎年の努力が実って中津湖はきれいな湖に戻ったのだとか。

▼北上空から撮影した中津湖。湖の向こうに石狩川が見える

湖のまわりの木々には野鳥が生息しており、鳴き声が聞こえます。渡り鳥のシーズンになると、シベリア方面に渡る白鳥の中継地点ともなっているとのこと。釣りをするだけでなく野鳥観察にもうってつけです。

都会から30分の場所に、これほど静かでほとんど人とも会うことのない湖があるとは驚きです。湖畔に佇んでいると、風が木々を揺らす音、野鳥の鳴き声が聞こえてきます。時折、野鳥が飛び立つ姿も見られました。

なんとなく疲れた時など、日々の喧噪から離れてほっとできる場所があることは、それだけで心強いものです。気になる人は、いちど訪れてみてはいかがでしょう。

【動画】中津湖を上空から映してみた(ドローン映像)
※許可を得て撮影しています

取材協力
江別観光協会
所在地:江別市高砂町6 商工労働課内
問い合わせ先:011-381-1091
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