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冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

中瀬りあの
Written by 中瀬りあの

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

「にょろにょろ」と聞くと殆どの方は、夏至の前夜に種を蒔くと地面から生えて来るという、あの有名なアニメのキャラクターを思い起こすでしょう。そうです、あのキャラクターを見ることができる場所が、いくつか存在するというのです。

調べてみると、登別のカルルス鉱山跡、中頓別鍾乳洞、大滝百畳敷洞窟の3カ所が知られているようで、中頓別と大滝では、「にょろにょろ」を見に行くツアーもあるようです。今回、カルルス鉱山跡と、大滝百畳敷洞窟へ行き、「にょろにょろ」に会ってきました。実際に行ってみると、現実離れした光景に引き込まれ、時間を忘れる空間が存在しました。

ちょっとした探検? いやいや、本格的な冬山登山

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

まず登別カルルス鉱山跡へ行くのに、色々情報を集めてみたところ、かなり山の奥まで入らなければならないようで、この時期冬山へ入るとなると、冬山登山の準備と体力と覚悟が必要になります。初めはちょっとその辺の裏山へ行くような感じで見に行けるものと思っていましたので、考えを改め準備を始めました。準備を整え天気図と睨めっこの日々、晴れの予報にあわせて出動です。

カルルス鉱山跡までは、林道を使って約3.5kmをひたすら登っていきます。途中何度か沢を渡らなければならない場所もあり、気をつけなければなりません。条件がよく冬山登山に慣れた方なら片道約1時間で行けますが、大体1時間30分~2時間の行程でしょう。雪が降ったあとでは、スノーシューを付けていたとしてもラッセルとなりますので、2時間以上を覚悟した方が良いかもしれません。道程を知っている人と一緒に行くのが良いですが、地形図、コンパス、又はGPSも必須です。

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

大きな沢へ下りていくと、正面に「立ち入り禁止」の看板が見えてきます。その先には坑道が暗く大きな口を開けています。坑道の中には水が流れ込んでおり、その流れる「ザー」という音が、ちょっとした恐怖を沸き上がらせてきます。

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡
冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

地面が見える斜面も所々氷がはっていて、まともに歩けそうにありません。確かに危険、立ち入り禁止の意味が分かります。ここは、入り口から覗いて楽しむ事にしました。なにか事故が起こっても、山奥ですから、自力で何とかするしかありませんし、救助要請したら多方面に計り知れない迷惑をかけてしまいますしね。

大きな坑道の中に輝く「にょろにょろ」その正体とは!

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

大きな坑道の入り口から覗き込むと、大小さまざまな「にょろにょろ」が見えました! 「にょろにょろ」の正体は、氷筍(ひょうじゅん)と呼ばれるもので洞窟内で少しずつ滴り落ちた雫が、地面にタケノコが生えたように凍り付く、鍾乳洞の石筍と似た過程で作られるもので、山奥にある洞窟内に冬の間だけ自然発生する、珍しく貴重なもののようです。

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

地面からニョキニョキ生えてきたような透明で綺麗な氷筍、その形はたしかに「にょろにょろ」です! 夏至ならぬ冬至の前日に誰かが「にょろにょろ」の種でも蒔いたのでしょうか。結構大きく、50cmから大きい物では天井と繋がっているくらいなので、3m程もあるようでした。

冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡
冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡
冬の洞窟に潜む「にょろにょろ」に会いに(1)―登別カルルス鉱山跡

カルルス鉱山跡には、天気の良い日に、お弁当を持ってハイキングする感覚で見に行くのが、楽しめると思いました。

パート2では、ツアーで安全に楽しく会いに行く伊達市大滝のにょろにょろに会いに行きます。

筆者について

中瀬りあの

中瀬りあの

スポーツ万能インドア派を目指してきて、はや40代。アウトドアスポーツは何でも挑戦。インドアでは世代的にゲーム好き。(どちらも上手くはない)子供のように何にでも興味はある。