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大穴を抜けるとそこに滝が!滝の裏側に入れる小樽の秘境「穴滝」へ

中瀬りあの
Written by 中瀬りあの

大穴を抜けるとそこに滝が!滝の裏側に入れる小樽の秘境「穴滝」へ

皆さんは普段の生活の中で、子供のころのような好奇心を発動することってありますか? 幼いころは、毎日がワクワク、ドキドキ、キラキラがいっぱいだったはずです。 休日にでも、久しぶりに好奇心を発動させてみてはいかがでしょうか。 今回紹介するのは、小樽にまさかの秘境が? というお話です。

都市の近くに、まさかの秘境?

場所は小樽市の国道5号線、奥沢十字街から国道393号線(赤井川方面)へ曲がり、天神十字街を真っ直ぐに越え、道道697号線を進んだ先にある、天神浄水場。 天神浄水場の近くから脇にある林道を進んだ、勝納川の源流部に岩穴があり、その奥には、裏側に入り込める形状をしている「穴滝」と呼ばれる滝があるのです。 まさか、都市の近くにそんな秘境めいた魅力的な場所があるなんて、自然豊かな北海道ならではですね! ワクワクしてきませんか?(笑)

穴滝までは、営林署が管理し登山道として一般に開放している林道を使います。 地形図を見ると、山の中へ4.5km程歩くことになりますが、そんなに高低差があるわけではないので、登山をするまでの体力がなくても行けそうです。また、道中の約4kmは車両が通れる林道ですから、歩きやすいはずです。ちょっとした探険気分と日頃の運動不足も解消できて一石二鳥かもしれませんね。 必要なのは、動きやすく速乾性に優れた服装と履きなれた丈夫な靴、携帯食に飲み物、少しの体力と 大いなる好奇心です(笑)。 ちょっと気になるのは、沢沿いを登るということでしょうか……。

浄水場からゲート迄1.5km

取材日は天気予報が一日中晴れの日で、暑さをかわすため朝早くに行くことにしました。 6時に浄水場前に到着、準備をして6時30分に登坂開始です。 林道入口には穴滝4.5kmとの看板と、ヒグマ注意の看板。 ヒグマは、小樽近郊にかぎらず北海道の山ならどこでも注意しなければなりません。 当然、鈴をぶら下げて自分の存在を知らせながら、クマの糞や足跡にも注意しながら登ります。 もしも糞や足跡を見つけた場合は、即刻引き返します。

▼天神浄水場の少し手前に林道入り口があります。車は数台停められます
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▼クマとの遭遇の可能性を意識しつつ、看板の右側の道へ入ります
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車両が1台通れるくらいの道幅で、敷いてある砂利も程よく埋まっており、斜度もほとんど感じられません。非常に歩きやすく、また朝早いこともあり、聞こえてくる鳥の囀りを聞きながら、散歩でもしているかのような感覚です。

▼車1台程の幅の林道。雨の日の後だと大きな水たまりができたりします
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気持ち良くスタートしますが、少しすると、アブやブヨがまとわりついてきます。 刺されないような服装、または虫除けは必要です。

暫く進むと左手から水の流れる音が聞こえてきて約100m程下に水が流れているのが確認できます。 この先、沢伝いに道が通っていますので常に水の音を感じながら進むことになります。

ゲートからは残り3km

歩くこと約20分ほどでゲートが見えてきます。 実はここまで車で入ってくることもできるのですが、汚れるのはもちろん、 道路の脇に覆いかぶさる笹や、木々の枝などで確実に傷だらけになりますのでお勧めしません。 左手の看板にはあと3kmの表示、もちろんヒグマ注意も。

ここからは、ひたすら登りになります。 斜度はそんなに無く、道も車両が通れるよう整備されたものですので、登山に比べると非常に歩きやすいです。 だからと言って普通に街を歩くように進んでは、途中でバテてしまいますので注意してください。 道は良くとも、ひたすら上りなわけですから登山する気構えで、無理せずゆっくり歩きましょう。

途中の草花や、虫なども楽しめる要素です。 この時は、クワガタやオニヤンマも目の前を飛んでいました。 いろいろ眺めを楽しんで歩きたいですね。

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▼所々小さな沢があり、涼しい気分にさせてくれます
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いよいよ秘境感満点、残り500m

斜度がだんだんときつくなり始めた頃、左に感じていた深い沢から離れて、右側に新たな沢が見えてきます。 覗くと20m程下を水が流れているのですが、この水が穴滝からの流れてくる水になります。 少し進むと残り0.5kmの看板が見えてきます。

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看板の指す方向、道が……。 ここから残り500mは、獣道を行くような感じになります。 ちゃんと道はあります。 しかし、周りの草が覆いかぶさっており、草をかき分けて進むことになるのです。 いよいよ秘境感が増してきます(笑)。

気合を入れ足を踏み入れると、小さな沼があったり、ドロドロの道だったり、覆いかぶさる草で道がよく見えない為、先に何があるか確認しながら、慎重に一歩一歩進まなければなりません。

▼足を滑らせないように気をつけて渡ります
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▼道がどこにあるか、わかりますか?
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予想を超える大穴と綺麗な滝

アスレチックのような500mを進んでいくと、徐々に道が沢と同化していきます。 最後はもう、沢登りです。 と言っても、流れる水を避けて歩けますので、しっかり足の置き場を確認しながら進めば問題ありません。 少し進むと前方の岩山に大きく口を開けた穴が見えてきます。

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時間にして約1時間40分、ついに到着です。 近づくたびに、黒い穴が大きくなっていきます。 柔らかい凝灰岩の層の上に固い安山岩の層があり、川の水の流れにより柔らかい凝灰岩の層が浸食されて 穴というより、半円型に削り取られた感じです。 そのようにしてできた空間ですので、天井部分が落ちてこないかと、ちょっと不安でもありますが、 なにより、その広さに圧倒されます。

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穴の中へ入り、さらに奥を覗くと、ありました穴滝です。 50mくらい先まで穴が続いており、その先に滝が見えます。

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近づいてみると、水量はそんなに無く、滝壺はありません。 こぢんまりとした3メートル程の滝ですが、近くで見るとやはり滝、 落ちてくる水と、飛沫は迫力があります。 さすがに周りは涼しく、まとわりついてくるアブもブヨもいません。 マイナスイオンたっぷりの快適空間です。

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小さな滝なので、近くで周りをぐるぐる見て回ることができますし、滝の裏側にも入っていけるので、360度思う存分堪能できます。 そんな滝、なかなか無いですよね?

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滝の裏は、水量がある程度無いと勢いが無く放物線を描かなくなるでしょうから、 水量によって状況が変わると思われます。それにしても、滝の音、飛沫、岩にびっしりと付いている苔、 まさにイメージする秘境そのものです。

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写真を撮られる方、絵を描く方、そうでない方にも、なにかしらインスピレーションを与えてくれそうです。 お弁当を用意してきて2~3時間居ても飽きないでしょう。

帰りは約1時間20分、高低差があまりないので、時間はさほど変わりません。 お手軽と言ってしまうと語弊がありますが、ちょっと冒険的なハイキングとでもいいましょうか。 非日常を楽しむにはなかなか良い場所だと思います。 体力や装備など心配という方は、ツアーを行なっている会社もあるようですので問い合わせてみては如何でしょう。

筆者について

中瀬りあの

中瀬りあの

スポーツ万能インドア派を目指してきて、はや40代。アウトドアスポーツは何でも挑戦。インドアでは世代的にゲーム好き。(どちらも上手くはない)子供のように何にでも興味はある。