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様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

編集部
Written by 編集部

様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

【様似町】ジオパークとしてアピール中の日高管内様似町は、海岸奇岩が観光資源でもあり見所の一つです。そんな海岸奇岩を含む複雑な海岸地形を、海側からと山側から、両方の視点から一望できる展望スポットがあります。それが、様似漁港を挟んで、海側から見る展望スポット「エンルム岬」と、山側から見る展望スポット「観音山展望台」です。

様似中心部から歩いて行ける距離にあり、フットパス様似八景コースとしても整備されています。ゆっくり海岸を散策しながら対になる展望台を訪れ、ここならではの独特な風景を堪能してみましょう。前後編でわけて紹介する様似海岸奇岩と展望スポット。前編の本稿ではエンルム岬を取り上げます。

様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

エンルム岬が作り出す天然の良港が、様似の発展の礎に

様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

現在の様似の中心部は様似川の東側に位置し、逆に西側は最初に栄えたところであり漁港が広がります。様似漁港は東側に海に突き出した「エンルム岬」があり、西側に「ソビラ岩」、その外側に「親子岩」があります。その中で最も高さがあるのが、標高約70mの「エンルム岬」(アイヌ語=尖り頭)です。

かつて岬の部分は島だったといい、陸との間に土砂がたまり、函館山のような陸繋島となりました。その地形から天然の良港が生まれ、北前船航路の要衝となりました。そのため岬の付け根部分は、様似でもっとも古くから開けた場所でした。江戸時代の1799年に幕府がこの地にシャマニ会所を開設したのが街並み発展のはじまりであり、会所町という住所表記として残されています(もともと国道はエンルム岬の麓を経由して通っていました)。

強風に耐え眺めていたい?360度の感動的な展望

エンルム岬は頂上付近まで登っていくことができます。様似郷土館付近から狭い道路を進み、急な坂道を登った中腹にテレビ中継局もある駐車スペースがあります。ここでも十分美しい眺望なのですが、そこからさらに急な階段を登りきると、様似の街並みと湾曲した砂浜、様似漁港と海岸奇岩「ソビラ岩」「親子岩」「ローソク岩」、右手には、晴れていれば遠くにアポイ岳、日高山脈を見ることができます。左側に目を下ろせば、漁船が漁港を出入りする様子もはっきり見られます。逆側を見れば、太平洋の大海原。夕方には夕陽が美しく、とにかく絶景ですが、海上に遮るものがないので強風に注意!

▼エンルム岬頂上展望台から左手の様似漁港方面を見る
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▼エンルム岬頂上展望台から右手の様似市街方面を見る
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▼エンルム岬頂上展望台から大海原を見る
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そんなエンルム岬は、標高が高くなく面積も大きくないものの、高山植物と海岸植物が200種類確認と、種類が豊富なことで知られます。かつては樹林もあり、ミヤマオダマキ、エゾイヌナズナ、ヒダカミセバヤ、そして、サマニヨモギの最初の発見地でもあるほか、さらに、オオセグロカモメのコロニーが確認されています。そんな草花を観察しながら登ってみましょう。

頂上に着けば、感動的な眺望だけでなく、歴史にも目を留めてみましょう。展望台の目の前には「エンルムチャシ跡」という看板が建てられています。この断崖絶壁の頂上はアイヌの見張り場「インカルシ」だったようです。これだけ遮ることのない360度の眺望があれば、侵入者たちを見つけるのにうってつけだったに違いありません。

様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

エンルム岬の裏側はどうなってる?

一方で、エンルム岬へ通じる道路と別ルートで岬の裏側に出ることができます。民家の立ち並ぶ狭い道路の先がエンルム岬裏手の海岸。ひん岩の板状の割れ目「板状節理」を間近で観察できるほか、断崖の真下の海岸は、干潮時には100mほどの波食台が現れます。

様似海岸を眺めるならどちらがお好き?海側の「エンルム岬」から編

さて、逆側の山側から様似の海を眺望できるのが観音山展望台です。次の記事ではその展望台とそこから見える奇岩の数々を紹介します。

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